きっかけ

私ことポンコツ法務がこのブログを始めるきっかけの一つとなったことについてご紹介いたします。

それは企業の法務部などが参加する「経営法友会」の「企業内法務革命」というセミナーへ参加したことが大きな一つです。

このセミナーは、ハーバード大学ロースクール教授 ハイネマン 氏が著された『企業法務革命―ジェネラル・カウンセルの挑戦― 』と、経済産業省が取りまとめた「国際競争力強化に向けた日本企業の法務機能の在り方研究会報告書」という企業内法務に影響をもたらすであろう2つの論考をもとに企業の法務担当者、弁護士などにより2030年までの企業内法務について論じられたものでした。

どちらに論考ついてもいえることは、今後の法務は従来のような契約書のチェックのような定型業務しかでいないような人材は淘汰されていくし(これはどんな業界についてもいえるかな)、今後の法務は経営者の近い位置でのパートナー(助言者)であり、倫理を守り、企業を守るガーディアン(守護者)となる必要があるということでした。

ここで筆者はそもそも契約書のチェックすら満足にできないというのにどうすりゃいいのよ、と思い自分のビジネスパーソンとしての価値に焦りを感じ、何かをせねば!とこのブログを始めています。

ちなみに上記のような変化が必要とされるのは以下の3つの大きな社会の変化によるものモノとの解説でしたのでご紹介いたします。

それは、

コンプライアンス

イノベーション

グローバル

この3つだとのこと。それぞれどういうことか解説します。

第一に「コンプライアンス

現在社会ではコンプライアンスが非常に重視されています。これは社会が高度な情報化を迎え、それこそSNSのようなもので一個人が世界に情報を発信できるようになっているからです。つまり、仮に企業がなにかの不祥事が発生し、それが社会に発信されてしまえば、企業は非常に大きなダメージを受けかねないということです。このような理由から「コンプライアンス」が重視されています。

第二に「イノベーション

AIなどのIT技術の発達により今後第四次産業革命が起きるともいわれています。法律や倫理は社会の前提が変われば社会は変わります。その前提を変える技術の代表の一つとして挙げられるのは、データなどを活用したビジネスモデルの多様化です。こういった新しい技術と法令などの整合性をとっていかねばなりません。昨今でもEUからの個人情報のEU域外への持ち出しを厳格に制限する「EU一般データ保護規則(GDPR)」等によりビジネスの環境は大きく変わりつつあります。

第三に「グローバル」

現在の社会ではグローバル化が進み、多くの日本企業が国内だけではなく海外でビジネスをしています。人口の減少により国内市場が縮小する日本では、この流れはしばらくは変わらないでしょう。その際、海外では商慣習はもとより法律も異なりますし、海外特有の地政学リスクも存在します。もちろんみなさんも自動車部品のエアバックの製作企業がとんでもない賠償金を支払わされたのは記憶があるのではないでしょうか。そのようなリスクがある一方で、これはチャンスでもあり、例えば日本では法的な制約を受けるビジネスでも海外ならばそのようなことがないということも大いにあります。

まとめ…

このような3つの要素を含め、企業が直面するリーガルリスクが複雑化・多様化しており、法務の役割は大きく変質してくる。というか変化する必要があるとのことでした。

変化が必要どころか従来の法務のことも満足にできてない駆け出し法務部員がどうすりゃいーのよ…

ポンコツ法務頑張りまーす!